日本国内で約450万台が利用されている、50cc以下の小型オートバイの製造が終了する見込みです。
これは新しい排ガス規制への適応が困難であるためで、来年11月からは現在の技術では製造が不可能になります。
これに伴い、新たな仕様のバイク開発が進められており、
バイク業界は大きな変革期を迎えています。
排ガス規制の問題
東海地方には、二輪車の大手メーカーであるスズキとヤマハ発動機が静岡県に本社を置いており、
この地域は国内で二輪車生産が密集しています。
縮小している二輪業界
二輪業界が縮小する中、打撃を加える可能性があるのが50cc以下の原付きバイクの生産終了です。
このタイプのバイクは日本独自の仕様であり、特別な運転技術を必要とせず、
普通自動車免許があれば誰でも運転できます。
この手軽さが受けて、現在の国内二輪車保有数の約40%をこの種のバイクが占めています。
国内第4次排ガス規制
しかし、来年11月から施行される新しい国内の排ガス規制により、
50ccのエンジンを搭載した原付きバイクの生産が不可能になる見込みです。
この規制は、炭化水素や窒素酸化物などの大気汚染物質の排出を減少させることを目的としており、50ccエンジンでは内蔵される触媒がうまく機能せず、許容される排出量を超えてしまうためです。
方向性を容認!
原付きバイクが日常の移動や配達で広く使われているため、これらのバイクの生産が停止されると、
社会や経済に与える影響は非常に大きなものとなるでしょう。
125cc小型二輪車
現在検討されている提案の一つに、125cc以下の小型二輪車を、従来の原付きバイクと同じように扱うという構想があります。
この提案では、エンジンの最大出力を従来の原付きバイクと同じレベルに制限することが求められます。
125ccのエンジンは、すでに排ガス規制を満たす技術が開発されています。
そのため、原付きバイクの代わりとして、「低出力125cc」という新しい二輪車のカテゴリーが設けられることになるかもしれません。
新基準の原付き
警察庁が受け取った専門家会議の報告によると、新たな基準に基づく125ccのバイクが「従来の原付きバイクと同様に簡単で安全に運転可能であることが確認された」とされ、この新規格のバイクを認める方向で進むことが示されました。
現在、この「新基準の原付き」に関する制度の設計が静かに進行中です。
残る課題は?
新しい制度では、125ccバイクが二つのカテゴリーに分けられることになります。
一つは従来通り最高時速60キロメートルのモデル、もう一つは時速30キロメートルの
「新基準の原付き」として設定されます。
これにより、運転に必要な免許の種類も異なり、制度がより複雑になる見込みです。
使い勝手が低下する可能性
新しい125ccバイクが従来の原付きバイクのように広く普及するかはまだ明確ではありません。
排気量の増加に伴い車体が大きくなるため、体格が小さい高齢者や女性にとって扱いづらくなる可能性があります。
さらに、エンジンが大型化することで製造コストが上がり、価格も従来の原付きバイクより高くなる可能性があります。
来年施行される新しい排ガス規制に向けて、新制度の詳細やメーカーからの新車種の情報がまだ公開されておらず、今後の業界の動きに注目が集まっています。
電動化は?
電動化の進展はさらに不透明な要素があります。
武蔵精密工業の伊作常務執行役員は「電動二輪車向けの部品開発により、将来の成長を期待している」と述べています。
125~150ccクラスの二輪車向けにモーターとギアを組み合わせた部品の開発が進行中で、
6月からはインドの工場での量産もスタートしました。
また、二輪車業界の大手、ホンダは2030年までに世界市場で年間約400万台の電動二輪車を販売する計画を発表しており、電動化への移行を積極的に推進している構えです。
日本郵便の配達用バイク
日本郵便によると、現在の配達用バイクの約20%、つまり1万6000台が電動バイクに切り替えられており、来年度にはその数を2万8000台まで増加させる計画です。
電動二輪車は電池の持続力の関係で長距離の運転には向いていませんが、
特定の用途に限定すれば電動化が進展する可能性があります。
バイクの燃費どのくらい!
バイクは燃料タンク満タンで何km走るのか、知ってた?覚えておいて
原付バイクの生産終了とは?原付免許で乗れるのは何ccまで乗れる!
「新基準の原付き」というのは、従来の50cc以下の原動機付自転車(原付一種)に変わる新カテゴリーのバイクのことです。この新しい基準は、2025年11月に実施される新排ガス規制に適応するために設けられるものです。
新基準の主な特徴は以下の通りです:
- 排気量:125cc以下のバイクがこのカテゴリーに含まれます。
- 最高出力:最高出力は4kW(約5.4馬力)以下とされます。
- 運転免許:原付免許で運転可能ですが、最高速度30km/hの制限、2人乗り禁止、交差点での2段階右折などの運転上の制約があります。
2人乗り禁止、交差点での2段階右折などの運転上の制約がどうなるのか注目です。
コメント