山形県内の交通網が新たな展開を迎え、
南陽市と長井市を結ぶ国道113号線上に位置する「梨郷道路」が、
7.2キロメートルにわたり整備を完了し、
2024年3月9日の午後3時に開通予定であることが国土交通省、
山形河川国道事務所、山形県、及び地域自治体によって発表されました。
「梨郷道路」
「新潟山形南部連絡道路」として知られる高規格道路は、
山形県南部の平地から日本海方面へと伸びる
国道113号のバイパス機能を果たしています。
この道路は、東北中央自動車道の南陽高畠インターチェンジから始まる
「赤湯バイパス」（7.2キロメートル）を起点とし、
西方向へ14キロメートル以上延長する計画があります。
この延伸により、国道113号線に沿ったJR赤湯駅、
山形鉄道の梨郷駅や今泉駅などの地域を含む既存の市街地の
多くが迂回され、交通の流れが改善される見込みです。
仙台・山形と新潟を最短ルート！
国道113号の現行ルートは、JR米坂線をほぼ平行して走り、
仙台と山形、そして新潟を直接結ぶ主要道路です。
この道路は特に貨物運送に重宝されており、
通行する車両の約70%が貨物車両であるとのことです。
国土交通省が提供する情報によると、
この道路は仙台、山形県から新潟、中部や関西地方への物流に不可欠であり、
通行の中断や、特に梨郷地区での交通事故の多発などの
問題が指摘されています。
物流業界からは、このルートの重要性と共に、
これらの問題に対する懸念の声も上がっています。
さらに、バイパスの建設は地域開発や医療サービスの向上にも
寄与することが期待されています。
新潟山形南部連絡道路
「新潟山形南部連絡道路」という計画には、
南陽市から新潟県の村上市にかけて約80キロメートルの
区間が含まれており、この道路は新潟県側で
日本海東北自動車道の荒川胎内インターチェンジへと
繋がる3.6キロメートルの「荒川道路」の開通も見ています。
しかし、計画された区間の大部分であるJR米坂線に
沿った山間部はまだ開通していない状況です。
【山形の平野部まるっとバイパス！「新潟山形南部連絡道路」が延伸 仙台～新潟の最短路 関西までもラクに？】https://t.co/fHnZOZUVwW
— 乗りものニュース (@TrafficNewsJp) February 1, 2024
日本海東北道も
2024年1月31日、
酒田河川国道事務所（国土交通省東北地方整備局所属）、
山形県、酒田市、および遊佐町は共同で、
日本海東北道の遊佐比子インターチェンジから
遊佐鳥海インターチェンジまでの区間が3月23日の16時に
開通予定であることを公表しました。
遊佐比子IC～遊佐鳥海IC間が開通
日本海東北道は新潟市から秋田市へと伸びる予定の道路で、
新潟中央ジャンクション
（北陸道と磐越道が交差する点）から始まり、
日本海に沿って北へ進み、
最終的には秋田道の河辺ジャンクションに接続します。
この道路の全体長は約260キロメートルに及びますが、
現段階では新潟県、山形県、
秋田県内の3つの区間のみが利用可能で、残る区間はまだ建設中です。
今回新たに開通する部分は、
山形県に位置する遊佐町の遊佐比子インターチェンジから
遊佐鳥海インターチェンジまでの約6.5キロメートルの区間で、
この部分は2車線で通行料は無料となっています。
開通後
遊佐比子インターチェンジは開通を迎えると、
これまで利用可能だった新潟方面へのアクセスが停止され、
秋田方面へのアクセスのみが提供されるようになります。
この区間に新しく設けられる遊佐菅里インターチェンジは、
国道7号へのアクセスポイントとなり、
新潟方面へのみの出入りが可能になります。
区間の終点である遊佐鳥海インターチェンジは、
国道345号との連結点です。
この延長がもたらす主な利点は、
津波想定区域を迂回することでより信頼性の
高い交通ネットワークを確立し、
物流の効率化を促進すること、
さらには地元経済の振興にも寄与することです。
遊佐鳥海インターチェンジから
象潟インターチェンジ（秋田県にかほ市）に
至る17.9キロメートルの県境を越える区間は、
国道7号バイパスとして「遊佐象潟道路」の
名で建設が進められています。
この遊佐象潟道路については、工事が順調に進めば、
2025年度から2026年度にかけて段階的に開通する予定です。
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まとめ
工事が進行中の区間は合計で17.7キロメートル、
さらに調査が進められている区間が
約16キロメートルあります。
国道113号の代わりとなる道路のない山間部では、
地元自治体から国や県に対し、
高規格道路の整備を強く要望している状況です。
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